住宅ローン編◆住宅ローンどう借りる?
借りるべきか、借りないべきか。それが問題だ!?
住宅ローンをよく考えることの大切さ
家を建てること以上に重要な「住宅ローン」
我が家の場合も、セカンドハウスと言っても、現金で建てられるわけではないので、住宅ローンを利用しました。
セカンドハウスとはいえ、家にですから、住宅ローンの返済期間は長期にわたり、その金額はとても大きいです。
住宅ローンは、「家を買うと付いてくる」仕方のないもの、と考えている人が多いのですが、どんなローンを組むかによって、支払い総額は1000万くらい変わってくることがあるので、注意が必要です。
不動産屋さんや住宅メーカーは、少しでも高い物件を売りたいので、たくさん借りられるローンを勧めます。
豊かな時間を過ごすための家のはずが、ローンのために余裕のない生活をするようになっては、本末転倒です。
楽しく豊かに暮らせるよう、ローンは最初によく考えて組むようにしましょう!
住宅ローンの賢い借り方
住宅ローンは人任せにはできない
都心では、建売りがほとんどですから、住宅ローン=提携ローンというケースが大半だと思います。
ときどき、家とローンはセットで、提携ローンを使わないと値引きとかしてもらえないのでは?などと思い込んでいる人がいます。
そんなことはありませんから、値引きは値引きでしっかりしてもらって、ローンはローンで考えるようにしてください。
それから提携ローンでないとローンが組めないという場合もありますが、その場合、その物件のお購入は考え直したほうがいいです。
金融機関が貸し倒れると思うから、他ではローンが組めないのです。
不動産屋や住宅メーカーの口車に乗って、身の丈に合わない高い物件を勧められている可能性大です。
建売ではなく、設計士の人に依頼して家を建てる場合、住宅ローンは自分で情報を集めて、分析して、決めることになると思います。
住宅ローンは、金額が大きく、返済期間が長期に及びますから、ここでの、選択のミスはあとあと1000万近い差ともなりかねません。
住宅ローンを利用することはせいぜい1回か2回ですから、住宅ローンに精通している人というのは少ないです。
銀行の人も、個人向けの融資は花形ではありませんから、はっきりいって一度自分でローンを勉強した人の半分も知識がないのが実情です。
ここでは、おすすめのローンを紹介するのではなく、私たちが住宅ローンを選んだプロセスをまとめています。
住宅ローンの商品や金利は、ちょくちょく変化します。
商品の特性が、その人に合うかどうか、金利の変動にどのように対処するつもりか、など個別に見極めなければなりません。
ですから、どの銀行のどのローンがいいということは、言えませんし、言うつもりもありません。
しかし、私たちが、住宅ローンを選んだ基準やそのプロセスなどは、みなさまにも参考になることがあると思います。
参考にして、みなさまが身の丈にあった住宅ローンを選ぶお役に立てたら、嬉しく思います。
我が家の事情
それぞれ、家庭には事情があるものです。
今回、住宅ローンを組むにあたり、難しいことが3点ありました。
第一に、ローンを借りる母の年齢。
第二に、セカンドハウスのためのローンであること。
第三に、中間金への対応です。
年齢の問題
第一の問題は、借りる人の年齢の問題です。
働き盛りの30代で会社勤めであれば、何ももんだいないのですが、定年間近の年齢だと制約が出てきます。
各金融機関によって違いはありますが、借りる時点の年齢が60歳以下、という金融機関が多いです。
また、返し終わるのが75歳までとか、80歳までとか、そちらの制限もある場合があります。
セカンドハウスの問題
第二の問題は、セカンドハウスのためのローンだということです。
セカンドハウスのためのローンは、対応していない金融機関が大半です。
都心には家をもっていないから、1軒目の家です。
と言ってもだめでした。
今後は、セカンドハウスに対応してくれる金融機関が増えてくるかもしれませんが、まだまだ少ないのが現状です。
セカンドハウスあるいはリタイア後のIターンを考えている方は、この二点を踏まえて早めに対応策を考えておく必要があります。
中間金の問題
第三の問題は、中間金への対応です。
建売の場合は、気にしなくていいのですが、注文住宅の場合、建築費用を分割して支払う中間金が必要となる場合があります。
というか、それが一般的です。
それに対して、中間金に対応してくれる金融機関がこれまた少ないのです。
中間金は自分たちで何とかして!って、お金がないからローン組むのに・・・ 銀行のリスクは他人に押し付けて、リターンだけもらおうっていう魂胆が見え見えですが、これまた現実はそんなものです。
行動開始
ファイナンシャル・プランナー(FP)に相談
まず友人の信頼できるファイナンシャル・プランナー(FP)に相談しました。
するとモーゲージ・ブローカーを紹介してくれました。
みなさん、モーゲージ・ブローカーってご存知ですか?
住宅ローンの仲介業者です。
不動産を探す場合、不動産屋さんに行って、大量の情報の中から、不動産屋さんにみつくろってもらって、その中から選びますよね。
モーゲージ・ブローカーはそれの住宅ローン版です。
母の場合、最初にモーゲージブローカーを通じて、11社の金融機関をあたりました。
結果は、全てNG。
11社の金融機関は、セカンドハウスに対しても、中間金に対しても、対応していませんでした。
この時点で、家族でかなりへこんでました。
セカンドハウスの夢は、はるかかなたへと遠のいたかのようにも思えました。
それでも、気を取り直して、めげずに根気強く情報を収集しました。
結果的に、NGだった11社で借りるよりもいいローンが組めたのですから、この試練は簡単に決めてはいかんよ!という教訓のために与えられたのでしょう。
どこで借りたか、という結果よりも、根気強く金融機関を探し、選ぶというプロセスが重要なのです。
2社や3社の金融機関だけで、ローンを決めてしまう方も多いですが、それでは比較対象が少なすぎます。
最低10社。
しかも、メガバンクから地銀・信金・ノンバンクなど、多種の金融機関を比較したほうがいいでしょう。
不動産会社やデベロッパーの勧める提携金融機関で、言われるがまま決めてしまうなんて論外です。
ひどい販売会社だと、提携金融機関でないとウチの物件は買えません、みたいな雰囲気で営業している会社もありますが、そんな販売会社からはマイホームは買わないほうがいいでしょう。
とにかく、ひとつでも多くの金融機関の情報を集めてください。
自分で探して選ぶのが基本ですが、モーゲージ・ブローカーとFPに相談することは、とても有益ですので上手に使ってみてください。
中間金への対応
この時点で、年齢の問題とセカンドハウスの問題はクリアできました。
残すは中間金の問題です。
中間金については、当該金融機関でも、対応可能とのことでしたが、建築を依頼した工務店と、交渉することにしました。
どのタイミングで中間金が、いくら、発生するのか確認して、中間金として支払える額を明確にして工務店にお願いしました。
これまた、工事代金や工期、工務店の規模や方針などによって、対応できないことも多いでしょう。
しかし、幸いなことに、ひとつの工務店はOKの返事をくれました。
それだけをもって、工務店を決めるわけではありませんが、お金の問題はとても大きな要因です。
これらも含めての工務店選びであり、家つくりですからバランスよく考える必要があります。
ローン選び
以上の前提条件をクリアしたところで、実際にどのようなローンを組むのかを考えて行きます。
母の場合、ローンを組める金融機関が限られていましたので、当該金融機関のローン商品の中から選ぶことになりました。
借りられる金融機関がいくつかある場合には、それだけ選択肢が増えるので、よりよいローンを組める可能性が高まります。
ここからは、実住のマイホームでもセカンドハウスでも同じです。
セカンドハウスだけでなく、マイホームの購入を考えていらっしゃる方も、住宅ローンを借りる上で参考になさってください。
スーパーFP直伝の、銀行では教えてくれないコツですので、ぜひ参考にして賢くローンを借りてください。
知らないと損をする住宅ローンを選ぶコツ
住宅ローンの2つの公式
まず、住宅ローンには2つの公式があります。
第一に「返済総額の公式」です。
返済額総額 = 毎月の返済額 × 返済期間(月数)
= 借入額 + 金利
第二に、購入・建築する住宅の「取得価格の公式」です。
取得価格 = 自己資金 + 親族などからの援助 + 住宅ローンの借入額
まず、このことを認識することが大切です。
どのようなローンがよいローンかは、ケースバイケースですが、どんな場合も、物件ありきでローンを組むのは避けなければなりません。
まず、資金計画ありきです。
最初に毎月の返済額の上限を決める
最初に毎月の返済額の上限を決める
毎月無理なく返済できる金額を、冷静に計算します。
「頑張れば、いくらくらい」は、禁物です。
「お父さんのタバコの本数を減らせば・・・」
「食費を毎日300円倹約すれば・・・」
そんな頑張りは、無駄な抵抗です。
そんな禁欲生活は返ってストレスになって、家庭不和の原因にもなりかねません。
あたりまえに払える上限で考えてください。
我が家の場合、3家族で支払える上限が、月10万円。
毎月の支払いが、10万円を絶対に超えないようにローンを組むことに決めました。
支払い期間を決める
次に、返済期間を決めました。
これは、母が借りられる年数最大の15年にしました。
母は、10年と強く主張していましたが、返済期間は長く取っておいたほうがよいです。
返済期間は短いほうがいいのですが、最初は長くとっておいたほうがいいです。
というのは、返済期間を短縮することは容易ですが、延長することは困難だからです。
実際には10年で返済する予定でも、それよりも長い期間で借りておいて、期間を短縮していけばよいのです。
逆は難しいですよ。
10年で返済する予定で、月々の返済が苦しくなったので、期間を延ばしたいと言っても、金融機関は首を縦に振ってくれません。
返済期間は、できるかぎり長くしておきましょう。
そのとき、繰り上げ返済手数料のチェックは忘れないようにしてください。
それから、ボーナス払いは絶対に避けるべきです。
ボーナスで返済できるならば、繰上げ返済していけばいいのですから、ボーナスを当てにしないで計画したほうが安全です。
いつまでもボーナスが当てにできるとも限りませんし、ボーナスくらいは好きなこと・楽しいことに使ったほうがいいですよね。
夢のマイホームといっても、10年経てば古い家です。
ボーナスくらい、違うことに使いたくなって当然です。
金利タイプを選ぶ
次に金利タイプの選択です。
・全期間固定金利タイプ。
・10年間上限付き変動金利タイプ。
・3年固定金利タイプ。
・変動金利タイプ
比較対象として、この4つのタイプをピックアップしました。
今後15年の金利を推測する
つづいて、今後15年間の金利予測です。
ここでも、大切なことがひとつあります。
それは、金利の予測は、外れることを前提にするということです。
どういうことかというと、最悪の事態=予測よりも悪い状態が起きたときを想定して策を講じるということです。
今後15年間での金利予測ですが、みなさんは最高何%くらいまで上がると予想しますか?
「2%くらいかな〜」なんていう人が大半でしょうか。
ちなみに、この当時、メガバンクの3年固定優遇金利が1.0%でした。
それに対して、アメリカの10年もの国債の金利が5%前後です。
日本の過去35年間の国債の平均の金利が5.5%〜6%といわれています。
今は、未曾有の超低金利ですが、今後15年間でローン金利が5%くらいになっても決して不思議ではありません。
このように考えると、方針はひとつです。
今の超低金利の恩恵をできるかぎり受けられるよう、できる限り長期のものを選ぶようにしました。
そしてできればローン金利が最大でも3%以内に収まることを目指しました。
その結果、10年間上限付きの変動金利タイプにしました。
このローンは、当面は2%未満で、10年間の金利上限が2.9%。
たとえ、金利が急騰しても10年間は2.9%の金利ですみます。
そして10年目以降の金利は、そのときの変動金利水準に左右されますが、 繰上げ返済によって、そのときの金利水準が6%未満であれば、月の返済額が10万円を超えないようにすることもできます。
リスクを最小限にしつつ、低金利の恩恵も最大限利用できる可能性があります。
借入額の決定
ここまでで決まったことは、毎月の返済額10万円以内、借入期間15年、金利タイプは10年上限付き変動金利です。
毎月の返済額を10万円、借入期間15年、借入金利2.9%を最初の計算式に代入すると、返済額が出てきます。
借り入れ額は1460万円となりました。
これに、自己資金を足して、建築予算が出てきました。
この建築予算に基づいて、どんな家を建てるか、どこに依頼するかを、決めていくのですが、これが明確だと、工務店との話し合いもスムーズです。
およそではなく、こちらは上限を最初に示して話をするので、見積もりの段階から駆け引きが必要ありません。
「予算より500万円高い」
「予算より100万円高い」
予算よりも、かなり高い見積もりを持ってくる誠意のない業者を見極めることもできます。
業者主導ではなく、施主主導で家を建てるためにも、建築予算を明確にすることは重要です。
もうお気づきだと思いますが、90%以上の方は、まず、物件を決めてから、その物件に合わせて、住宅ローンを決めています。
まるで住宅ローンは、気に入った住宅を買えるかどうかの、審査だと勘違いしているかのようです。
住宅ローンは、借りられればいいのではありません。
返していかなければいけないのです。
幸せになるためのマイホームですから、毎日の生活が苦しくなるようなローンを組んだのでは本末転倒です。
一番重要なのは、家の価格に合わせて、借りる額が決まるのではなく、無理のない等身大の幸福な生活レベルを試算して、いくら借りるかを決めて、家の価格を決める、という、考え方です。
施主も・業者も、ここを間違っている人がほとんどです。
構造計算書偽造問題を見ればわかるとおり、建設業界の意識は未だに20世紀初頭です。
被害者の方たちには、お気の毒ですが、
(私の友人も投資用マンションで被害を被ってました)
被害者の一番の問題となっているのは、ローンだけが残ってしまっていることです。
住宅がなくなっても残るのが住宅ローンです。
住宅ローン選びは、住宅選びと比べて、何一つ面白いことがないのですが、何十倍も、真剣に考える必要があると、私は思います。
買った後、楽しい生活をするために、買う前のほんのちょっと間、頭がウニになるくらいお金のことを考えてみてはいかがでしょうか。
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